DebRA JAPAN

ごあいさつ

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NPO法人表皮水疱症友の会DebRA Japan

代表理事 宮本恵子

 

表皮水疱症(EB/ひょうひすいほうしょう)は、国内の患者推定数は2,000人余、稀少疾患の条件である、根治治療がない、長期に高額医療費が必要など、日常生活に数多くの不安と痛みと障害と闘いながら生きています。

私自身、表皮水疱症の重症型である劣性栄養障害型を持って生きる患者です。ほんのわずかな刺激や摩擦、ちょっと物にぶつかるだけで、身に付ける物や食べる物が固かったりするだけで、簡単にびらん(ただれ)や水疱(水ぶくれ)を繰り返し、毎日特別な医療ケアと、社会的福祉的サポートが欠かせません。

その絶え間ない痛みに加え、合併症の不安、さらには見た目の偏見など、普通に生きたいと思う気持ちにも関わらず、心身の負担は大きいものがあります。

しかしながら、患者数が少ない故に、この病気を知る医療者も少なければ、学校でも社会でも同じ病気の人と出会うことはありません。表皮水疱症という診断はされても、それが生きていく上で、どんな影響を与え、どんな生活を送ればいいのか、知らない不安ほど人を悩ませ、孤独にさせることはありません。

表皮水疱症友の会は、そうした患者家族でしか伝えることのできない同じ悩みや体験を分かち合い、励ましあえる拠り所として2007年5月、たった2人でスタートし、医療従事者、保健福祉機関、医療機器メーカー、関心を寄せてくださる方々とともに、EBの情報共有の場として育ちました。

同時に、情報発信の拠点として、国際支援組織DEBRA Internationalとの交流を機に、国や厚生労働省へ医療費助成の提言や陳情と社会的啓発を進め、2010(平成22)年、「在宅難治性皮膚疾患指導処置管理料」制度が実現し、会員の意識も生活の質も大きく向上しました。

以降、その制度の認知徹底を図るため、全国交流会を中心に、医療者と患者とで学び合うセミナー・学習会の開催、生活支援ガイドブックやポスター製作、同時に、国内外の学会やセミナー、シンポジウム等参加により表皮水疱症の社会的認知は着実に広まりました。

一方、会の運営メンバーは、すべて患者家族です。どのような組織形態で、今後何を目指していくのか、まだまだ検討すべき課題も抱えたままですが、そうであっても、毎年、EBのお子さんが生まれて悩んでおられるご家族からの問い合わせが来ることを思うと、立ち止まっては入られません。

そこで、2012年12月、友の会をNPO法人化し、活動目標に表皮水疱症の社会的環境づくりを掲げ、私たちのような数少ない難治性皮膚疾患で悩む人が、いつ、どこで生まれても、適切に早期の医療を受け、前向きに自立へ向けて生きていける情報交流拠点事業に取り組む決意を新たにいたしました。

現在、国内でも治療研究は幾つかの治験が行われ、近い将来の希望も見えてきていますが、表皮水疱症の日々の闘いは今なお続いています。時間はかかっても、一歩一歩、目標を掲げていけば、必ず道は拓けると信じて、頑張ってまいります。これまで友の会が数多くの支援と励ましで生まれ育ったように、今後とも、なお一層のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

Keiko Miyamoto
(宮本恵子/2016年5月)